Sarah Conte, PhD

Research Communication Partner

PhD, Cell and Molecular Biology
University of Texas at Austin

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自分の研究に適した学術誌を選択する

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記事の概要

  • 不適切な学術誌への論文の投稿は著者が最もよくおかす間違いのひとつです。経験の浅い研究者も経験の豊富な研究者もこの間違いをおかす可能性があります。
  • 学術誌を選ぶ過程で考慮すべき事項は、学術誌の対象範囲、論文のタイプや主題に課される制限、学術誌のインパクトファクターがあります。
  • 対象となる学術誌を発見するうえで、弊社の無料ツールJournalGuideがお役に立つかもしれません。

大半の研究プロジェクトにおいて、査読付きの学術誌での出版は疑いもなくひとつの目標です。出版することにより、自分の研究が同じ分野の他の研究者の目に触れ、知識を向上させ、同様の研究目標をもつグループ間でのコミュニケーションが促進されます。査読は時間と手間のかかることが多いプロセスでもありますが、論文が最終的に出版されれば、自分の研究が認められてキャリアの発展に役立つうえ、優秀な学生や経験豊富なスタッフを惹きつけたり、将来的な研究のために資金を得られるようになります。出版の過程において最も重要なことのひとつで、おそらく最も軽視されているものが、自分の研究を受け入れてくれそうな適切な学術誌の選択です。

不適切な学術誌への論文の投稿は著者が最もよくおかす間違いのひとつです。経験の浅い研究者も経験の豊富な研究者もこの間違いをおかす可能性があります。初めて出版する著者や広範な分野で研究を行う著者は、その分野の学術誌についてよく知らない可能性があります。これと同時に、新しい出版のチャンスが電子式のみの学術誌やオープンアクセスの出版などのかたちで常に生まれているという事実にもかかわらず、経験豊富な著者は常に同じ学術誌に出版しようとする可能性があります。高い影響力をもつ厳密な研究でも、研究主題が学術誌の対象範囲に一致しない場合は却下されることがあります。ここで誤りを犯すと、時間とお金、意欲が無駄になります。

以下に、自分の研究に適した学術誌を選択する際に念頭においておくべき最も重要な基準をいくつか挙げています。

1) 学術誌の刊行目的と対象範囲は?

この情報は通常学術誌のホームページで簡単に入手できます。「本誌について」「刊行目的と対象範囲」または同様の題名のセクションを探してください。このページを読めば、自分の研究がその学術誌に適しているかどうかについて主な情報が得られます。例えばClinical Cancer Researchのウェブサイトでは、同誌が臨床試験につながる可能性のある新薬および分子標的薬剤の動物実験を優先的に取り扱っていることを表明しています。他の学術雑誌はより広範な基準を設定している可能性があり、広範囲の読者にとって興味深い研究を優先すると表明しているものもあります。例えばThe Plant Cellは、出版の主な基準として「専門家だけでなくあらゆる植物生物学者にとって広範囲に興味深い新たな知見をもたらすもの」としています。PLOS ONEなどの学術誌はさらに広い読者を対象としており、あらゆる科学・医学の領域からのオリジナルな研究論文を受け入れています。一部の学術誌は出版対象とならないタイプの研究タイプも明記しています。例えば、Food Research Internationalは生産プロセスの生産量を向上させる目的の最適化研究を出版しません。

2) その学術誌はあなたの論文に似た論文を出版しているか?

学術誌のおおまかな目標と対象範囲に基づいて論文を出版してくれそうな雑誌をいくつか見つけたら、あなたの論文のキーワード(または題名)を使って検索を実施し、その雑誌があなたの論文と同様のものを出版したことがあるかどうか見極めてください。過去5年間に発表された3~5つの論文を発見することを目標として、それらの論文が質と対象範囲の点であなたのものと似ているかどうかを判断してください。例えば、あなたは50名の被験者を対象とした治験を実施したとして、雑誌が300名以上の被験者を対象とした治験のみを出版していることに気がついた場合、この特定の雑誌はあなたの研究を好意的に検討しない可能性があります。あなたの特定の主題分野で以前に発表された論文を発見できれば、あなたの研究テーマがその特定の雑誌の読者にとって関心深いことが示され、査読される可能性が高くなります。

3) 雑誌の制約は?

あなたが書いたタイプの論文を受け入れていない雑誌に論文を投稿すれば、即座に却下されることは間違いありません。例えば、British Journal of Surgeryなどの一部の雑誌は症例報告を出版しません。したがって、対象としている雑誌の「Information for Authors」のセクションを確認して、雑誌の制約を見極めることが欠かせません。文字数に関する制約に注意することも重要です。例えば、あなたの論文が7,000字で雑誌が4,000字以内の論文を受け入れている場合、大幅な修正が必要になることは明らかです。一部の雑誌は非常に高額の論文処理費用を課しているため、出版費も制約とみなされる場合があります。費用はオープンアクセスのもの、一定の制限を超える追加ページ、カラー印刷の図表などについても課される場合があります。

4) 雑誌のインパクトファクターは何か?

雑誌のインパクトファクターが雑誌の質の測定基準として有効であるかどうかについては、獲得される評価に影響を及ぼす可能性のある様々な要素とこれらの要素のすべてが雑誌に掲載されている出版物の質と直接関係するわけではないことから、論議の的になっています。しかしながら、インパクトファクターは雑誌の質と評価を判断するための一般的手法であることには変わりありません。最高のインパクトファクターをもつ雑誌に論文を送りたくなりますが、自分の研究を客観的に評価して、上位にランクインされている雑誌が本当に適しているかどうかを判断することが重要です。さもなければ、論文を幾度も複数の雑誌に再投稿(および構成を変更)するために貴重な時間と努力を無駄にすることになります。

どの雑誌を選択するかの指針としてJournalGuideをツールとしてご検討ください

JournalGuide (www.journalguide.com) は、研究者が学術誌を評価・比較できるよう支援する無料のツールです。このツールでは雑誌の名前、分野、または発行人別に検索することができ、さらに自分の論文の題名とアブストラクトを入力すると、同様のテーマの論文を出版した雑誌を発見できます。JournalGuideでは自分のアカウントに検討している雑誌のリストを保存しておくことができ、「比較」の機能を使って雑誌を並べて比べることができます。JournalGuideは8,000万を超える出版済みの論文のデータを集積しているため、JournalGuideを使用すれば、個別の雑誌のホームページを検索する必要がなくなり、時間と労力を大幅に節約できます。

研究を成功させるためにあらゆる労力を費やした後、最後の重要なステップは研究結果を出版するのに適した雑誌を選択することです。Directory of Open Access Journalsだけでも11,000以上の雑誌が存在し、最適の雑誌を選ぶことは経験豊富な研究者にとっても気が遠くなるような作業であり、判断を誤ると貴重な時間、お金、労力を無駄にしかねません。雑誌の刊行目的と対象範囲を念頭において、質と対象範囲の点で似ている論文を発見し、雑誌の制約を識別し、インパクトファクターを考慮し、JournalGuideを利用して効率的に候補となる雑誌を検索、選択することで、出版への円滑な道のりが確保されます。

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